近年の映画界ではアンドロイドと人間の恋愛を扱った作品が増えてきている。現実世界でもHRP-4C(未夢)のようにリアルなヒューマノイドロボットが登場してきた。外見がよりリアルになって高度な人工知能を持つ自立型アンドロイドが登場したら、人間はアンドロイドに心を奪われる日が来るのだろうか。
つくばの産業技術総合研究所のヒューマノイドロボット「HRP-4C 未夢(ミーム)」
人間とマシーンの関係を描いた最近注目の作品を3つ紹介。
『Ex Machina』
美しい女性型アンドロイド「アヴァ」を対象としたチューリングテスト(マシーンが知的かどうかを判定するためのテスト)に参加させられた青年とその開発者が繰り広げる複雑な三角関係。
人間を超える美しさと知性を持つ「アヴァ」の前では、人間たちの方が制御不能となる。完璧な存在としてのマシーンとの対峙に、人間の未来の姿が垣間見えるようだ。
『The Machine』
人間の脳のデータを移植された究極の戦闘用アンドロイド「アヴァ」が人間の感情を学び取り、自分の存在や役割への葛藤に苦しむ。
アンドロイドと人間の違いは何か、それをアンドロイド自身が悩む姿は切なくも美しい。
『her/世界でひとつの彼女』
声だけの存在である人工知能との恋愛を描いた話題作。人間のような純真さを持つ、ユーモラスでセクシーな“理想の彼女”に夢中になる主人公の姿はユーモラスで物悲しい。
人工知能という存在は、果たして人間の心の隙間を埋めてくれる彼女になりうるのか。
アンドロイドと人間の関わりを描いた作品は他にもある。古典的な映画では『ブレードランナー』のデッカードとレイチェルが有名。アニメでは『イヴの時間』のリクオとサミィか。
2Dに恋をするネタはコミックやアニメに多用されているが、アンドロイドとの恋もその延長のようなもので、近い将来は当たり前のネタになるのかもしれない。