『寄生獣』(岩明均)が世に出て26年。連載開始当時はコミック界に突如登場したパラサイトたちの斬新な姿があまりに衝撃的で、よくこんな生き物を生み出したものだと感動すら覚えたものだった。
パラサイトたちの残酷ともいえる変形や戦いの姿故か、今まで一度も映像化されなかった『寄生獣』。2014年秋ついに実現した実写版『寄生獣』の公開とアニメ版『寄生獣 セイの格率』の放送開始は、ファンにとって”寄生獣祭り”とも言えるうれしいイベントである。
アニメ『寄生獣 セイの格率』10月放送開始
キャラクターのイメージは原作とかなりかけ離れているが、デザイン担当は『彼氏彼女の事情』でキャラクターデザインを担当した平松禎史氏。
監督は『アイアンマン』『X-MEN』など海外との合作アニメに関わってきた清水健一氏。
ファンによる本作の前評判はやはりキャラクターデザインに賛否が分かれた。また、1クールで完結させるには原作のボリュームが多いことも心配されている。
とはいえ始まってみなければ何もわからない。本作で新しい『寄生獣』の世界が広がる可能性に期待したい。
ちなみに公式ページではキャストの先頭に「ミギー=平野綾」が記載されていて面白い。ミギーの存在は主役級か。
<アニメ公式サイト>
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映画『寄生獣』11月公開
伝説の「頭パックン」シーンもかなりいい感じに撮れている実写版『寄生獣』。監督は『ALWAYS 三丁目の夕日』『永遠の0』の山崎貴氏。染谷将太、深津絵里、橋本愛など、役者もきちんと揃えていて、かなり期待できる。
本作は2部作の予定だが、アニメ以上に時間が短縮されるため、ストーリーが原作からかなり変更されるのは必至。原作のテーマを大切にしつつ、どのように世界観を表現していくのかが見どころ。
とにかく何でも安易に実写化・アニメ化する最近の風潮は、商魂オンリーで原作への愛が感じられない作品ばかり乱発させている。特に今回の実写版については、山崎監督がヤマト史上最大の黒歴史と叩かれた『SPACE BATTLESHIP ヤマト』と同じ轍を踏まないでいることを強く期待したい。
”寄生獣祭り”が楽しい祭りになることが、原作ファンの共通の願いだ。