テニスの全米オープンで現地時間の9月3日、男子シングルス準々決勝に出場した錦織圭(にしこりけい)選手がスタン・ワウリンカ(スイス)に勝ち、日本人男子としては1918年の熊谷一弥選手以来、96年ぶりに全米ベスト4進出となった。

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錦織選手は1日に行われた4回戦で勝利した際も、全米で日本人男子としては1922年の清水善造選手以来、92年ぶりのベスト8と騒がれたばかり。
歴代の全米8強入り・4強入り
清水善造(しみずぜんぞう)
1891年3月25日、群馬県生まれ。東京高等商業高(現一橋大)を卒業後、1920年に日本人として初出場したウィンブルドン選手権で4強。21年には世界ランク4位となり、22年の全米でベスト8。さわやかな笑顔から「スマイリー・シミー」と慕われた。27年の引退後、54年には国別対抗戦のデ杯の日本代表監督に就任。77年に他界した。
熊谷一弥(くまがいいちや)
日本テニス界の黎明期を築き、清水善造と共に日本人テニス選手の世界挑戦への道を開拓した選手のひとりである。1918年(大正7年)の全米選手権において、日本人テニス選手として史上初のベスト4に進出した。さらに、1920年(大正9年)のアントワープ五輪で男子シングルス、ダブルスともに銀メダルを獲得し、日本スポーツ界に初めてのオリンピック・メダルをもたらした。
歴代日本人選手たちの記録
佐藤次郎(さとうじろう)
四大大会のうち全英・全仏・全豪で、1931年から33年までの間に計5回のベスト4入りを果たした。現役中の26歳に自死。
松岡修造(まつおかしゅうぞう)
1995年の全英オープンでベスト8入りを果たした。
クルム伊達公子(くるむだてきみこ)
1994年の全豪ベスト4、1995年の全仏ベスト4、1996年の全英ベスト4、1993年と1994年の全米ベスト8。
杉山愛(すぎやまあい)
2000年の全豪ベスト8、2004年の全英ベスト8。
「決勝まで行きたい」という錦織選手。日本人未踏の歴史的大記録の樹立なるか。