「大阪都構想は毒まんじゅう、食べないで」 自民・柳本市議と橋下氏のTV討論①

毎日放送のテレビ番組で、自民市議団の柳本顕幹事長と橋下徹氏が大阪都構想の是非について討論を行いました。橋下氏にしては珍しく普通の討論となりました。今回の討論の相手である柳本市議が、非常に冷静で理路整然としていたおかげだと思われます。最後に柳本市議が「おいしそうに見えるが、都構想は毒まんじゅう。市民の皆さん、毒まんじゅうを食べないで」と視聴者に呼びかけ、討論を閉めました。

注目された今回のテレビ討論。頭を整理するために、概要をまとめてみました。個人的にはとてもよい判断材料になりました。


スポンサーリンク

大阪都構想の目的

番組の冒頭で「大阪都構想の目的」を再確認。

①大阪市と大阪府を再編し二重行政を解消する
②街づくりや鉄道などのインフラ整備は広域行政で一元化する
③5つの特別区に公選区長を置き、それぞれ独自のサービスをする

[橋下氏]

「地名が消えるとか区役所がなくなる、住民サービスが低下する、増税が行われる、というのは全部うそです。」

[柳本市議]

「大阪において広域戦略を一元化していかなければならないであるとか、住民自治を高めていかなければならない、そういった主旨については必要であると考えています。」

コストと財政上の効果

討論は大阪都構想にかかるコストと財政効果の話から始まりました。

・初期コスト(庁舎建設やシステム開発など)・・・600~680億円
・ランニングコスト・・・20~25億円/年

・経済上の効果額・・・
  自民党の試算→0円
  維新の会の試算→17年間で4000億円 それ以降、無限大

[橋下氏]

「大阪都構想については、改革をどんどん進めていくという、そういう効果もあるんですね。大阪都構想が実現した後に、それぞれの各特別区が使えるお金、17年間で2700億円。これ以降もどんどん使えるお金が無限に増えていくわけですよ。重要なことは、効果額という、そこだけに囚われるのではなくて、大阪都構想をやることによって、これまでの市の負の部分、いろんな借金とか無駄な施設を作ってきた、こういうものを抑える効果も重要なんですね。」

「大阪都構想をやれば、今大阪市議会で議論している改革案件(地下鉄・バス民営化、水道事業の民営化、ゴミ収集事業の民営化、住宅供給公社の民営化、市立保育所の民営化、市立大学・府立大学の統合 など)もどんどん進んでいくわけです。」

[柳本市議]

「まず、都構想という名前になっておりますけれども、そもそも都にはなりませんので、私たちはこれを大阪市の廃止・分割であると思っております。5月の住民投票で問うのもですね、分割廃止に向けての効果がどうか、コストがどうかということを論じていかなければならないと思っております。」

「そもそも松井知事は4000億円もの効果額が、年、府市再編で出るとおっしゃっていましたけれど、そんなものはないと言うことが明らかになってきたんですが、その効果額なるものもですね、大都市局が提示しているものがどんどん変わって、どんどん減っていってるんですね。」

「府市統合本部が考える二重行政で43億、市政改革関係で21億、2033年度64億円ですが、これすらが府政改革あるいは府市再編でやっていくことは改革コスト(効果)であって、大阪市が廃止分割で生まれる効果ではないということです。」

(府市再編しなければ必ず出てこない効果ではない)

[橋下氏]

「これはね、理屈でいろいろ言うんですけれどもね、改革の案件でじゃあ実際に、今市議会がどういう状況かといえば、例えば大学の統合・研究所の統合、全部これ、議会否決してるんですよ。だからできるできると言っても議会否決していて、昭和34年から大阪府と大阪市のね、府知事・市長の首脳懇談会というものを作って40年50年60年もやってきて、どれも解決できなかった問題、これを解決するのは大阪都構想しかありません。」

「もう一つ重要なことはね、やっぱり今までの大阪市議会と大阪市役所の、この負の遺産を見てもらいたいんです。大阪都構想は今までやってきたこういうでたらめなね、こういう市政を止める仕組みとして大阪都構想を提言してるので、もしそうならね、柳本さんから大阪都構想に変わる提案をしてもらいたい。」

[柳本市議]

「まずもって、負の遺産があるというふうにおっしゃいましたけれども、そういったものは昭和の時代に計画が成されたものであります。そういった失敗については我々も反省しなければならないと思っていますが、それが府と市があったことによって生まれた失敗ではなくて、これは政策の失敗であります。私たちもこの十数年間、そういった状況の中で、大阪市の負債を減らしていかなければならないということで、関・平松市政のもとで借金を減らしてきました。」

「また改革効果という意味でも、年間2711億円もの効果額を出すような改革を行ってきたんですね。で、先ほど言いました研究所とか、そういったものが2つあるじゃないかという話ですけども、これ、2つあったとしてですね、府市再編によって、市が持ってるものも府が持ってるものになりますけれども、それを統合するのか、あるいはその人件費をどうするのかということは、まさに府の首長の改革によって生まれる改革効果ですから、これは何も大阪市を廃止分割することによって生まれる効果ではないというふうに言い切れると思います。」

[橋下氏]

「ここはですね、お金の問題だけに今なってますけどもね、重要なことは、大阪都構想をやっても各特別区は、しっかりこうやって財政運営ができるということ、それから研究所を統合することも、お金の節約の話じゃないんです。東京都という大都市には、強力な研究機関がある。それから大学もね、市立大学と府立大学を統合してお金を何か節約するとかじゃなくて、これは2つの大学を合わせれば神戸大学以上の大学になるんです。お金の話だけに囚われていないということをね、大阪都構想で理解していただきたいんです。」

想定される再編施設

・府立病院-市立病院
・大阪府立大学-大阪市立大学
・府営住宅-市営住宅
・児童館ビッグバン-キッズプラザ大阪
・ドーンセンター-クレオ大阪
・りんくうタワーと旧WTCへの二重投資

[橋下氏]

「病院の問題もね、例えば十三の市民病院は結核病床を持っているんです。が、実は府立の羽曳野のほうに結核病床余ってるんですよ。そういうとこで合わせればね、そんな余分な施設は要らない。それから重要なことは、大学にしても病院にしても、大阪府と大阪市がそれぞれ100億ずつお金を入れてる。東京だと、病院運営とか大学運営には、140億ぐらいしかお金を入れていないわけですよ。だから大阪府と大阪市がそんだけね、100億100億も入れるような運営をしていて、実際には大阪市の医療教育福祉にはほとんどお金回ってないんですよ。だからお金の使い方を変えましょうということなんです。」

[柳本市議]

「例えば結核病床の件に関しても、羽曳野の話が出てくるわけじゃないですか。ですから大阪府益全体の問題というものは、むしろ大阪府と大阪市だけが議論するのではなくて、広域的な問題は大阪全体で戦略を立てていこう、そういう考え方については私たち反対するものではありませんので、我々が提案する大阪会議で提案していけば実現は可能だというふうに思っております。」

[橋下氏]

「結局ずうっと大阪府と大阪市が統一的な方針無く、それぞれが施設を造ったりいろいろな事業をやってきたので、東京都民1人当たりの借金よりも大阪市民1人当たりの借金のほうが3倍以上あるんです。全然府と市で役割分担ができてないんです。」

[柳本市議]

「借金が減ってる一方で、ちゃんと積み立てるものは積み立てておりますので、財政健全化はここ数年で確実に良くなってきております。東京都と比べると先ほどのような形になるかもしれませんけれども、他の政令市と比べた時に財政健全化比率は一番数値がいいんです。」

[橋下氏]

「いや、数値がいいということじゃなくてね、やっぱりこれ役割分担ができてないんです。」

特別区の住民サービスについて

府市再編によって、大阪市の住民サービスはどう変わるかについての双方の予測は次の通り。

  自民党の予測→村以下
  維新の会の予測→中核市なみ

②へ続く)

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク