世界の国々にはそれぞれの法律や風習・価値観などがあるので、日本では考えられないようなことで罰金刑を課されたりすることがあります。海外旅行先で「知らなかった・・・」が通用せずに、大金を支払う羽目になることも度々。もしもの時のために、海外の罰金刑を知っておこう。
ホテル・旅行の口コミサイト「トリップアドバイザー」が公開しているトリップグラフィックスに下記のような罰金刑のしおりがあり、とても参考になる。
ドバイ→電車内で居眠りをしてはいけない

By: Michael Reiss – CC BY-NC-SA 2.0
ドバイ首長国では電車(ドバイ・メトロ)内での居眠りは罰金の対象となる。金額は300ディルハム(8,957円)。具体的には「降りる駅を乗り過ごし終着駅に着いても目覚めない等、眠っている状況が明らかな場合」とのこと。
また、車内等へのアルコールの持ち込みや乗り越しも罰金が課せられる。
イタリア→スペイン広場でジェラートを食べてはいけない

By: Fabio – CC BY-NC-SA 2.0
オードリー・ヘップバーン主演の映画『ローマの休日』には、アン王女(オードリー)がジェラートを食べながらスペイン広場にあるスペイン階段を下りていくシーンがある。
この映画が原因でスペイン階段でジェラートを食べる観光客が続出したため、遺跡保護の目的により2004年からスペイン広場(階段)での飲食は禁止となった。食べ物や飲み物を口にしたりゴミを捨てたりすると、最高で500ユーロ(6万9,115円)の罰金となる。
イタリア→サンマルコ広場でハトに餌をやってはいけない
ベネチアのサンマルコ広場では、ハトに餌を与える者と、餌となる穀類を販売する者に対して罰金が課せられる。金額は最大で500ユーロ(6万9,115円)。
理由は建造物保護。ハトが小さな割れ目に入った餌をつつくことで、広場の大理石像や建物が痛んでおり、ハトによる被害総額はベネチア市民1人当たり年間推定275ユーロにのぼるという。
イギリス→地下鉄で乗り越してはいけない
イギリスでは地下鉄で乗り越すと罰金80ポンド(1万4,220円)。乗り越し精算の概念はないので「後から支払う」は不可。
ニュージャージー→歩きながら携帯でメールを打ってはいけない

By: Ed Yourdon – CC BY-NC-SA 2.0
アメリカ・ニュージャージー州のフォートリーでは、日本でいうところの「歩きスマホ」のように、歩行中に携帯でメールを打つと罰金85USドル(9,321円)が課せられる。歩行者の安全を守ることが最大の理由。
ハワイ→横断歩道以外の場所で渡ってはいけない

By: James Offer – CC BY-NC-SA 2.0
ハワイでは、特に大きな通りでの違法横断は130USドル(1万4,256円)の罰金となる。また、ホテルやレストラン、バー、クラブ、ビーチ、空港、映画館などの公共施設で喫煙すると最大で50USドルの罰金が課せられる。
ニューヨーク→地下鉄で酒を飲んではいけない

By: Stefan Georgi – CC BY-NC-SA 2.0
アメリカ・ニューヨーク州では、地下鉄での飲酒行為・座席に荷物を置く行為・車両の出入り口を塞いだり寝転がったりする行為を禁止している。罰金は50USドル(5,435円)。治安維持・マナー向上が目的。
クアラルンプール→立小便をしてはいけない

By: Trey Ratcliff – CC BY-NC-SA 2.0
マレーシアのクアラルンプールではタバコの投げ捨てに対して500リンギット(16,745円)、立小便には100リンギット(3,349円)の罰金が課せられる。
マレーシアは環境美化・マナー向上に力を入れている以外にも宗教上の理由による罰則も多い。公共の場でのキス、抱擁などの行為が最高で2000リンギット(66,980円)の罰金となる場合もある。
シンガポール→タバコのポイ捨てはいけない

By: William Cho – CC BY-NC-SA 2.0
シンガポールは罰金刑の多いことで有名。具体的には、
チューイングガムを持ち込む・・・10,000ドル
未申告でタバコを持ち込む・・・最高5,000ドル
電車内で飲食をする・・・最高1,000ドル
横断歩道・歩道橋を利用せずに道路を横断する・・・50ドル
鳥にエサをやる・・・最高1,000ドル
公衆トイレで利用後に水を流さない・・・最高1,000ドル
ゴミやタバコをポイ捨てする・・・最高1,000ドル
喫煙場所以外で喫煙をする・・・最高1,000ドル
(1,000シンガポールドル=約9万3,348円)
ルイジアナ→ズボンは腰パン(腰履き)してはいけない
アメリカのルイジアナ州やジョージア州、ミシシッピ州、イリノイ州などの16自治体では、腰パンをする若者に対して50USドル(5,435円)程度の罰金を課している。目的は風紀の乱れの粛正。
サイパン→サンゴや貝殻を取ってはいけない

By: Guanlong D. – CC BY-NC-SA 2.0
サイパンでは環境保護に重点を置いているため、貝殻やサンゴを採取する行為に対して最低2,000USドル(21万9,330円)の罰金を課している。お土産としての持ち帰りは不可。
日本を基準にして考えていては、海外旅行は出来ない。思わぬ出費で痛手を蒙らないためにも、旅行先の国の法律は事前に調べておく必要がありそうだ。