読むともう一度観たくなる! ジブリ『千と千尋の神隠し』のトリビア・都市伝説・深読み

イメージモデルとなった祭り

八百万の神が湯治に訪れるという設定は、長野県南部で行われている遠山霜月(とおやましもつき)まつりが影響していると言われています。監督自身もインタビューで言及したことのあるこの祭りは、公式サイトによると「神様にお湯を差し上げる」「湯を浴びて穢れを祓い、清らかな魂を得て生まれ変わる」祭りであるとのことで、アニメのイメージと重なります。また、霜月祭りの中には「何尋?(何拾う?)」「千尋(チリ拾う)」と掛け合う場面もあるそうです。

→参考サイト

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本当のラストシーン

『千と千尋・・・』には劇場で公開当初の一週間だけ流された「本当のラストシーン」が存在するという伝説があります。

異世界から帰って無事にトンネルを抜け、油屋での記憶を失っている千尋が銭婆からもらった髪留めを不思議そうに見つめている。・・・引越し先の新居に着いた母親は「ほら、もう業者さん来ちゃってるじゃないの」と言う。・・・一人で何気なく新居の近くの川を覗いていた千尋は、ふと何かを思い出したかのような素振りを見せ・・・

というようなエンディングだそうですが、今のところ実際に観た人はいないようです。

因みにこのエンディングの絵コンテが公開されたという話もあります。

その他

電車のモデル

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海原を走る電車のモデルは、知る人ぞ知る名鉄3400系の通称「いもむし」と呼ばれる車両だと言われています。2002年8月31日にファンから惜しまれながら引退しました。

リンの正体

劇中のやりとりから、リンが人間ではないということはわかります。千を気遣い助けてくれる姉御(あねご)的な役割のリンですが、キャラクターのラフ画に「リン(白狐)」と書かれているとのこと。狐の変化した姿だと考えられています。

『耳をすませば』とのリンク

ジブリアニメ『耳をすませば』の中で、図書館で聖司が読んでいる本の表紙に「霧のむこうのふしぎな町」という文字が読めます。

『もののけ姫』とのリンク

ジブリアニメ『もののけ姫』に登場する「サンとアシタカ」が「千尋とハク」の祖先だという解釈があります。

劇中でアシタカはアシタカヒコ(足高彦)とも呼ばれており、”朝廷に敗れて東に移住した古の民の子孫”という設定から、「古事記」「日本書紀」に記述のある「ナガスネビコ」に所縁のある人物だということがうかがえます。織田信長や伊達政宗の祖先と言われているナガスネビコには「ニギハヤヒノミコト」という義弟がおり、この人物の名前がハクの本名「ニギハヤミ コハクヌシ」につながることからアシタカとハクのつながりが浮上したという話です。

この噂の延長で、サンと千尋の関係が追加され、「時代を超えた男女の出会い」系の壮大な都市伝説的解釈へと発展したようです。

ただ、神話を読み解いていくと、ナガスネビコは最終的にニギハヤヒノミコトによって殺害されているので、真相はもう少し複雑な話になるのかもしれません。

『となりのトトロ』との対比

2001年の「ANIMAGE 4月号」に掲載された『千と千尋の神隠し』特集で、『となりのトトロ』との対比についての考察がありました。そこには『トトロ』時代と『千と千尋・・・』時代の”家庭の変化”が挙げられています。その記事をもとにして比較すると、次のような比較表ができます。

こうして対比させることにより、監督が訴えようとしている物語の本質がおぼろげに判ってくるような気がします。

 トトロ千と千尋
主人公健気で一生懸命無気力で甘えん坊
父親子どもへの愛情でいっぱい車を暴走させる等、家族愛が希薄
母親子どもへの愛情がいっぱい不安からすがりついてくる千尋を冷たく突き放す
引っ越しサツキとメイは好奇心でワクワク千尋は何の喜びも感じない
家族での食事父親と二人の娘は楽しげに団らん両親は千尋のことはそっちのけで、自分たちだけ食べ続ける
料理つましい食事豪勢な料理
もののけトトロに対して純粋な心で接する神を象ったような石像に恐れ、戸惑う
セリフマックロクロスケ出ておいで!いやだ!わたし行かない!

さらに深読みするならば、トトロに描かれた愛のある家庭とはかけ離れた現代的な愛情薄い家庭に育つ千尋にとって、異世界にいるのと現実世界にいるのとではどちらが幸せなのか、という問いも生じてくるような気がします。

千尋たちが乗るアウディ

物語に登場するアウディは、宮崎監督が仕事用に愛用している車種だという話があります。また劇中の自動車の音声(ドアを開け閉めする音やエンジン音)はアウディ社から車を借りて録音したものだという噂です。


監督自身も「どう解釈されるかは自由」とおっしゃっているように、作品の解釈や深読みは人それぞれ。監督自身も気づかないような心の奥底にあるイメージが作品に影響したかもしれませんから、深読みも案外当たっていたりしてもおかしくはありません。

※掲載画像の著作権は全て『千と千尋の神隠し』製作会社等に帰属します。

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