「火災」「事故」「原発」・・・現在も被害が続いている、世界の危険な地域

人間社会が発展を遂げるためには地球環境に手を加えたり、自然界に存在しない物質を作り出したりしなければならないようなのですが、1つ失敗すると後々取り返しのつかないことになる恐れもあるのだということを常に肝に銘じておかなければなりません。


世界には人間が起こしてしまったことなのに、人間の力では収集不可能になってしまっているものが数多くあります。

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50年以上消えない火災(ペンシルベニア州セントラリア)

セントラリアはフィラデルフィアから北西138キロの位置にあります。1960年代までは良質な無煙炭を採掘する炭鉱の町として栄え、最盛期には2761人が暮らしていました。

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しかし1962年に、この平和な町の運命を一変させる事故が発生しました。いつものように廃棄用炭鉱の集積場で焼却処分をした後の消火処理が不完全だったために、地面の下を通っていた鉱脈に引火。炎は地中をじわじわと進み、数日後にはピットに到達。この日からセントラリアの街では、自然が創り出した広大な石炭の層を燃料源とした、終わることのない地中火災が始まったのです。

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火災が起きてから20年間、州は鎮火を試みました。消火活動にかかった費用は総額6600万ドルとも言われています。しかし炭鉱火災は収まることはありませんでした。1980年になると、火災によって発生する多量の一酸化炭素が住民の健康を損ねているという理由から、連邦政府は総額4400万ドルの立ち退き料を支払って、地域住民を別の街へ移住させることを決定しました。

しかし住み慣れた土地を離れられずに退去勧告を拒否した住民もおり、火災発生から50年以上経つ現在でも数名の住人が住み続けています。しかし郵便公社により2002年には郵便番号(17927番)が抹消され、他の街につながる道路も地盤沈下で分断されているため、実質的にはゴーストタウンとなっています。

セントラリアの地下にくすぶる炭鉱火災は消えることなく続いており、鎮火には数百年かかるとされています。

セントラリアはコナミの人気ゲームを元に制作された映画「サイレントヒル」のイメージモデルとなったことで有名です。(実際のロケ地はカナダのオンタリオ州にあるケンブリッジ。)

ゲーム自体はスティーブン・キングの小説「霧」の影響を受けており、セントラリアとは何の関係もありませんが、映画では独自の設定があり、舞台となる街は坑道火災によりゴーストタウン化しているという要素が盛り込まれています。

史上最悪の毒物事故(インド・ボパール)

1969年インドのマッディヤ・プラデーシュ州の州都ボパールに、アメリカのユニオンカーバイド社の子会社により殺虫剤を製造する工場が建設されました。この工場内に1979年、殺虫剤製造に必要なイソシアン酸メチルの生産プラントが増設されましたが、その5年後の1984年12月2日深夜に事故が起こりました。

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何らかの原因によりイソシアン酸メチルの入ったタンクの中に水が流入し、タンク内で化学反応が起きました。タンク内温度は200度以上になり、約40tのイソシアン酸メチル (MIC) が噴出。人間の肺を冒す有毒ガスが工場周辺の町に流れ出たのです。

工場近隣のスラム街では12月3日朝までに2000人以上が死亡。一晩での被害者は15万から30万人に上りました。この事故の被害は数カ月に及び、最終的な死亡者は1万5000人から2万5000人に達したとされています。

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事故の責任所在を巡る訴訟は現在も滞っており、プラント跡には未だ数千トンの毒性廃棄物が手付かずで放置され、雨に流され地域の土中に広がっており、地域住民の生命を脅かし続けています。イギリスBBCは2004年に現場を取材した際、いくつかの区域は汚染があまりにも激しく、10分以上留まると意識を失う恐れがあったと報告しています。

人間が開けた地獄の門(トルクメニスタン・ダルヴァザ)

1971年、トルクメニスタンで天然ガスを採掘する工事の過程で、ガスが充満した巨大な空洞が発見されました。この空洞を調査している最中に落盤事故が起こり、結果的に直径60m、深さ20mの竪穴がぽっかりと開いてしまいました。

穴から発生する有毒ガスを燃焼し切ってしまうために昔からよく行われる手段ですが、この穴に対しても火を放つ方策が採られました。ところがこの穴の場合、ガスの放出量が人間の予想をはるかに上回っていたのです。結果として、放火してから40年以上経過した現在でも無尽蔵に放出され続けるガスにより、無駄に燃え続ける”地獄の門”となっています。

そのアヤシイ美しさから観光の名所ともなっていますが、どう考えても限りある地下資源の残念な無駄遣い。安易な行動が生み出した地獄の門は、資源の枯渇を早めて人間を地獄へと導く穴に他ならないのです。

廃墟となった人口5万人の都市(ウクライナ・プリピャチ)

チェルノブイリ原発事故が起こる前、発電所から2マイルに位置するプリピャチは原発労働者で賑わう人口5万人の都市でした。人々が密集していたモダンな高層マンションや病院、カルチャーセンター、公園などを持つ広大な敷地は、事故から28年経った今も”ゾーン”と呼ばれる立ち入り禁止区域に入っており、廃墟のままです。


1986年の事故がなければ大々的にオープンしているはずだった遊園地も、そのままの姿で残されています。


チェルノブイリ原発事故は、操業休止中の4号炉を使った非常用発電系統の実験の最中に起こりました。実験中に制御不能に陥った炉心が融解、爆発したのです。人間が生み出したものが、人間による制御の手を離れてしまった結果起こった不幸な出来事でした。


このような収拾できない事態になる要因を作るのは、いつの時代も人間です。我々は常に地球環境を脅かす存在であるということを自覚して、環境を守ることを最優先に考えて行動しなければならないのだということを、これらの事故を通じて肝に銘じるべきでしょう。

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