理化学研究所「バイセクト糖鎖発見」がほとんど騒がれないのは、やっぱり”あの理研”だから?

理化学研究所の谷口直之チームがアルツハイマー病の進行を食い止める特効薬につながるような発見をしたという発表が19日にあったのですが、世の中があまり食いつかなかったのは、やっぱり”あの理研”だからなのでしょうか。

発表によると、アルツハイマー症を発症した患者の脳にはバイセクティングGlcNAcという構造体(バイセクト糖鎖と略)が増加しており、

「マウスの遺伝子を操作してバイセクト糖鎖を作れないようにしたところ、アルツハイマー病の原因たんぱく質といわれるアミロイドβの蓄積量が減り、症状の進行が緩やかになった。」(日経の記事から引用)

という実験結果を得たとのことです。

→理化学研究所、アルツハイマー進行させる物質発見
→アルツハイマー病を進行させる糖鎖を発見(理化学研究所プレスリリース)

現在はマウス実験の段階ですが、人間の脳にもあてはまるとすれば、バイセクト糖鎖の生成を抑える薬が開発できたらアルツハイマーの進行を抑えられる、ということになります。アルツハイマー病の完治は難しくても、重症になるのを防ぐことができれば、介護で苦労している人々がどれほど救われることか。対処療法とはいえ、薬で軽減できるのですから、これは素晴らしい発見だと思います。

ですが、ネットの反応はどうかというと、これが結構冷めてまして・・・・。

「おーっ、これはすごい!」みたいな反応がほとんどない。

「理研は組織として胡散臭すぎて、あまり信用できんな。 」
「一か月後 バイセクト糖鎖はありまぁ~す」
「早く薬作ってくれ おぼの件は許す」

とまあ、2ちゃんねるは極端な例だとしても、世の中であまり話題になっていないことは事実です。

現在でもアミロイドβを作る酵素であるβ-セクレターゼやγ-セクレターゼを阻害する薬の治験が行われていますが、あまり成果が出ていません。今回の研究が新薬の開発につながれば、と、大きな期待が持たれても不思議はないのですが・・・。

谷口氏は以前から糖鎖生物学の分野で研究を重ねてきており、細胞のがん化とバイセクト糖鎖との関連に目を向けていた人です。ある日突然発見してしまった人ではありません。そこはやはり評価されるべきだとは思うのですが、如何せん”理研”というイメージが軽んぜられているために、一般の目が冷やかなのでしょう。信用できるのかな、大丈夫なのかな、と。

→グルタチオン代謝から糖鎖生物学への広がり(谷口直之)

それだけ、某リケジョ騒動の影響は大きかったということですが、理研で真摯に研究に取り組んでいる研究者たちの評価まで下がるのはあまりに気の毒です。

でも正直やはり、「あれは間違いでした」みたいなことが二度と起きないことを、頭のどこかで願ってしまいます。イメージ回復には時間がかかるのでしょうね。

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