禁煙五輪をめぐる論議が平行線過ぎて笑える・・・タバコが吸えないとそんなに困るのか

東京五輪に向けてクリーンな環境を整えようと、屋内の受動喫煙対策を都で条例化する話が2014年に舛添都知事から出されたのですが、賛成派と反対派の意見が平行線のまま、全くまとまらないようです。

もともと国際オリンピック委員会(IOC)的には、禁煙を推したいという意向があります。近々の五輪開催地では2016年のリオデジャネイロも2018年冬の韓国も、すでに全ての飲食店が全面禁煙になっています。東京五輪が話に乗ってくれないと禁煙の流れがそこで立ち切れてしまうというわけです。


世界的に見た時に、国を挙げて屋内の全面禁煙政策を採っているのは48か国。年々増え続けています。禁煙への抵抗にそれほどの国別差はないと思うのですが、日本は昔から、どういうわけかタバコ税増税とか受動喫煙対策とかの話になると、前に進まなくなります。

賛成派というのはタバコを吸わない人やタバコが嫌いな人なので、これは理由も目的も明確です。子どもたちを受動喫煙から守るためとか、国民全体で健康になろうとか・・・。

反対派の理由は、主に”お金の話”です。飲食店や宿泊施設などの店舗の場合、全面禁煙にしたら客足が減って死活問題だとか、そういった理由がほとんどです。あとはタバコ産業とのつながりがある場合。タバコを作っている企業からしたら、お金をばらまいてでも禁煙の流れを止めないといけませんから。だからわざわざ「分煙奨励」のCMを流しまくっています。

分煙のために店舗を改修するって、これ、JTが全額負担してもいいレベルの話だと思うんですけど、世の中の感覚ではそうでもないんでしょうか。

青森県タバコ問題懇談会が2014年にまとめた資料がとてもわかりやすいのですが、分煙対策に余計な改修費用を使って損をするのは飲食店だけ。費用をかけずに全面禁煙にして損をするのはタバコ産業だけだというのが大方の見解です。

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→すべての飲食店を全面禁煙に! タバコ対策基本条例の制定を(PDF)

都条例制定に反対している弁護士が挙げている反対理由が、とても興味深いものでした。「路上でたばこが吸えない国は世界で日本だけ」「日本はいつから人権無視の全体主義国家になったのか」「本気でオリンピックを成功させたいのなら、禁煙条例を通すのではなく、まず世界でも異質で過剰な日本の喫煙規制の現状を改めることが先決」という主張。しかも全面禁煙の条例に従うかどうかは飲食店ごとの判断であり、「憲法22条が保障する営業の自由」だということです。反対派には心強い意見ですね。

普通に考えたらタバコは吸わない方がいいに決まっているし、そもそもタバコが体にいいと思って吸っている人は皆無でしょう。仮に国を挙げて禁煙政策に乗り出せば、医療費も減るし、飲食店の従業員も受動喫煙に悩まされずに済むし、いいことばかりだと思うのですが、なかなかそうはいきません。

不思議なものです。健康促進のための施策が通らないというのも。

年間6000億円のほどのタバコの売り上げをJTが欲しいというなら、国が全額負担して買い取って廃棄してあげればいい。2014年の国民医療費の総額が39兆2117億円だったことを考えると、6000億円程度の売り上げを死守したい企業の支援ぐらい安いものです。タバコが害悪の全てではないって?そんなこと、どーでもいいじゃん。

また、東京都全体で全面禁煙にしたら客が他県に逃げてしまうと、まさか飲食店経営者も本気で思っているわけではないでしょう。禁煙政策を実施している海外の統計から見ても、地域全体が全面禁煙すれば売り上げは減るどころか増えるという結果が出ています。だって禁煙者の方が健康で、食欲も旺盛ですから。

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全部の店が禁煙で、路上でも禁煙ということになったら、普通の人はタバコ止めますし・・・。

ちなみに私は禁煙13年目、タバコが値上がりしようが国家レベルで禁煙条例が可決されようが、我が身には全く関係ありません。だからこんな好き勝手が言えるのですが。でも、いい加減みんな、タバコ止めたら?

今回は下の2つの記事があまりに両極端で笑えたので、ちょっと一筆。両方の言い分を比べてみて下さい。

→禁煙五輪の灯、消えかかる東京 屋内規制条例化に賛否

→2020東京オリンピックと「過剰なたばこ規制」

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