暑くても基地がうるさくても、投票率31%の住民投票で所沢市のエアコン設置は断念!?

所沢市で2月15日に行われた住民投票は、市内の一部の小中学校にエアコンを設置するかどうかを決めるものでした。入間基地の航空機騒音が顕著な地域に位置する、防音対策を施してある28校を対象にしたエアコン設置計画。1億4000万円の予算を計上し進行していたエアコン設置計画を、藤本市長が節電を理由に中止したのは2012年。以降今日まで、所沢市はエアコン問題を引きずってきたことになります。


住民投票を実施するにあたり、「多数票が投票資格者の3分の1以上の場合、結果の重みを斟酌」するとして、投票率と票数によってはエアコンを設置もあり得るという市長の公言もあったのですが、設置賛成派の熱い思いと市民の感覚には大きな温度差があったようです。

約4277万円の市費を投じて行われた住民投票の結果は、31.54パーセントという低い投票率での”内輪投票”。実に7割近い市民が投票に無関心だったと思われる悲惨な投票結果となりました。その31.54パーセントの投票者の内訳を見た場合は、賛成が5万6921票で反対の3万47票を上回っていたのですが、投票率が低すぎて結果を反映するのが難しい状況となりました。

→エアコン住民投票:鈍かった市民の反応 低すぎた投票率

→<埼玉・所沢の住民投票>エアコン賛成派、多数 3分の1は届かず

結局のところ小中学校のエアコン問題は市民全体の問題ではなかったということになるのかもしれません。今回の住民投票の結果を反映させて、市がエアコン設置を承認するようなことがあれば、住民投票制度そのものの意義が薄れてきます。一部の住民の賛否で予算を左右することはできません。

1校で1日あたり48万円かかるという電気代について、ネットでは住民投票前から、
「国の補助を受けて設置しても、電気代は市が負担し続けなきゃいけないんだぞ」
「保護者がエアコン代と電気代払えばいいことじゃないの?」
「設置費も電気代も自衛隊の予算で」
と、市費の投入に否定的な声も多かったようです。

当該学校に子どもを通わせている保護者にとっては、より良い学習環境を整えることに反対する理由などないわけで、先々の電気代よりも設置推すべしなのでしょうけれど。

小中学校のエアコン設置については、地域格差があるのは事実です。騒音問題を加味した上で他県と比べた場合、設置されていないことに不満を感じるのは当然かもしれません。

文部科学省の統計によると、小中学校におけるクーラー設置率(普通教室)は、東京都で99.9パーセント、神奈川県で71.3パーセント、香川県で81.0パーセント、京都府で68.1パーセント、沖縄県で67.9パーセントと、かなり高めです。埼玉県は48.9パーセントと、約半数の学校でエアコンが付いていることになります。暑い上に騒音で窓が開けられないという所沢市が設置できないというのは、やはり納得しにくい問題ではあります。

いずれにしてもせっかく住民投票までこぎつけたのに、結果を出せなかった所沢市の設置賛成派にとって、市民の”無関心”は残念極まりない状況と言わざるを得ないでしょう。

2月というこの寒い時期に実施したのがいけなかったのでしょうか。

→設置状況調査結果(文部科学省H26)

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