「安全性は確保されている」~政府が想定している「大規模噴火」というのはどんな噴火なのか

安倍首相は鹿児島県の川内原発の再稼働について「桜島を含む周辺の火山で今般、御嶽山で発生したよりもはるかに大きい規模の噴火が起こることを前提に、原子炉の安全性が損なわれないことを確認するなど、再稼働に求められる安全性は確保されている」と答弁した。凄い自信だ。

何が起きても再稼働案を通したい、その安全性はもう確認済みだから安心していい、ということらしい。御嶽山の救助活動すら満足に進められない人類が、それ以上の、それこそマグマ性の爆発でも起こった場合、いったい何ができるのだろう。

発言に出てきた「はるかに大きい規模の噴火」というのは、どれだけの規模の噴火を想定しているのか。

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1914年の桜島大噴火

内閣府がまとめている「1914 桜島噴火」報告によると、「20世紀に経験した最大の火山災害」とされており、「火口から10km圏内に鹿児島市」という他に類を見ない特異な災害という点も重視されている。

<内閣府のサイト>

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大噴火の規模の大きさをうかがい知る貴重な資料として現在も残されている有名な「黒神埋没鳥居」を見ても、その災害が人知を超えるものであったことは容易に想像がつく。

<黒神埋没鳥居の動画>

桜島と川内原発とは直線距離で50キロ離れている。この50キロが絶対安全な距離だと想定しているのならば、大規模噴火の想定もその範囲内でしかないのだろう。

アイスランドの火山

ドローン(無人機)の製造メーカーの社員が、アイスランドの火山に接近し、ドローン+GoProによる撮影を行った。その動画のすさまじさが逆にリアルの映像に見えず、「まるでCG」と全世界で話題になっている。撮影を終えて戻ってきたドローンのGoProは表面が溶けていたという。

2014年8月31日に噴火が始まったアイスランドのバルダルブンガ火山は、収束までに1年を要すると言われている大噴火となっている。噴火によって発生した有毒ガスは風に乗って1000キロ離れたノルウェーやフィンランドにまで達し、周囲は地震が頻繁に起こっているという。

ここまでの噴火を日本で想定することの現実性はともかく、火山のマグマ性噴火による被害はマグマが流れてこなければ大丈夫、というようなものではないということは念頭に置くべきだろう。経験のないものは想定できないはずで、想定外のことは常に起こりうるのだ。



御嶽山噴火の一件で「二度と被害を出さないようどうすべきでしょうか?」とマスコミから問われた火山学者が「火山に登らないこと」と答えて話題になったが、福島第一原発のような被害を出さないためには、「原発を使わないこと」という返答になるのだろうな、と思った。

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