中日・山本昌選手が5日の対阪神戦で、プロ野球史上最年長の49歳0か月で勝利投手となった。
これまでの最年長勝利投手の記録は、1950年に阪急ブレーブスの選手兼監督だった浜崎真二選手の48歳4か月や、2009年横浜に在籍していた工藤公康選手が記録した46歳0か月などがあった。
上には上がいる。米メジャーリーグでの最年長勝利投手記録は、2012年ロッキーズのジェイミー・モイヤー選手が記録した49歳151日。
一般に運動能力のピークは30歳前後と言われている。スポーツの種類によって差はあるが、どのスポーツでも50歳近くになるまで現役で、しかも好成績を残すというのは、誰でもできるようなことではない。
49歳の山本昌もそうだが、10月に41歳になろうとしているイチローや9月に44歳になるクルム伊達公子、47歳になった三浦知良など、40歳を過ぎても最前線で活躍し続けるプロアスリートがいる。一体どうやってその運動能力を維持し続けているのだろうか。
才能も必要だけどお金もかかる
アスリートたちは通常、厳しいトレーニングを積むことで強くなっていくし、運動能力を維持し続けていくもの。でも、歳を重ねるにつれて怪我や故障が多くなる。それを最小限に抑えるためにイチローや山本昌、三浦知良らが行っているのが「初動負荷トレーニング」というもの。
ウエイトトレーニングや自重トレーニングと違い、「初動負荷トレーニング」は無理のない動作で自然な負荷がかかるように考えられたトレーニング方式。特殊なトレーニングマシンを使うので専門施設でなければできない。
イチローなどは高価なトレーニングマシンを自費で購入して専用のトレーニング室に揃えている。運動能力維持のためにはそれなりにお金もかかるのだ。
食事や生活習慣にもこだわりが
生活習慣にもそれぞれ特有のこだわりがあるようだ。
山本昌は365日トレーニングを欠かさないことで有名。最近では2人目の奥さんの協力で食事などにも気を配りながら、体調を維持している。
イチローはいろいろとこだわりが多いことで有名だが、毎日同じことを繰り返し、同じものを食べるというルーティンを大切にしている。また、気に入ったものを食べ続けるという偏食ぶりも、ストレスフリーな食生活として評価されている。
クルム伊達公子は玄米食。復帰前は長距離走を練習に取り入れることで体を作り直したという。
自己管理がすべて
スポーツに限らず、年齢を重ねても現役であり続ける人は自己管理能力に優れています。自分に合った方法で自分を管理しているので、小さな変調も見逃さず、軌道修正ができます。
我々一般人が山本昌選手やイチロー選手の真似をしようと思ったら、1つのことでもいいのでこだわりを持って続けることだろう。毎日繰り返し何かに取り組むとか、同じ時間に何かをすると決めるとか、食生活のパターンを作るとか・・・。
現役で居続ける偉人たちに学び、勇気をもらい、自分自身に生かしていこうと考えることが重要だと思う。